自分の価値観を嫌いな人に押し付けるとどうなるのか?
自分の価値観と他人の価値観は違うものである
人間は人それぞれ個性があるように、考え方も違えば好みも違いますし、興味のあることも違います。
たとえば「あなたは何色が好きですか?」と周りの人に聞いてみてください。
人によって「黄色が好き」とか「水色が好き」とか「ピンクが好き」とか「赤色が好き」とか「グリーンが好き」とか「茶色が好き」とか、さまざまな色を言うはずです。
また、周りの人に「好きな食べ物は何ですか?」と聞いてみてください。
「寿司が好き」とか「パスタが好き」とか「ハンバーガーが好き」とか「ラーメンが好き」とか「ケーキが好き」とか「焼き肉が好き」とか、いろんな食べ物を言うはずです。
前にもお話しましたが、人によってさまざまな意見が出てくるのは、人間には目に見えない“こころ”というものが存在しており、自由意志を持っているからです。
もし人間がパソコンのように、ただ物事を記憶するだけの生き物なら、「自分の好み」という感情を表現することは出来ないでしょう。
人間には“こころ”という感情を表現するものを持っているから、自分の意志を自由に表現することが可能なのです。
そして、その“こころ”というものは、すべての人間が持っており、“こころ”を持っていない人間は存在しません。
このような理由から人間は人それぞれ考え方が違いますし、価値観というものも違ってくるのです。
自分の嫌いな人に価値観を押し付けるとどうなるのか
世の中には、自分の価値観とはまったく違う人がいるものです。
その価値観の違いは考え方の違いになって、お互いの意見が衝突する原因となり、そこに人間同士の対立が起こるのです。
それが、友人など比較的気の合う同士なら、お互い譲りあったりして、それほど関係が悪くならないと思います。
しかし、もし学校や職場などで、自分の嫌いな人と意見が衝突した場合は、どうなるのでしょうか?
このような場合は、多くの人が自分の意見を譲ろうとはせず、自分の考えを押し通そうとします。
なぜかというと、自分以外の相手には「負けたくない」という感情が働くからです。それがもし自分の嫌いな相手なら、なおさら「負けたくない」と思うでしょう。
そして、自分の嫌いな相手というのは、相手も自分の事が嫌いな場合が多いので、お互いが最後まで自分の価値観を押し付けることになります。
そうすると、お互いがますます相手のことが嫌いになり、お互いの人間関係はさらに悪くなっていくでしょう。
そうならないためにも、たとえ自分の嫌いな相手と意見が食い違ったとしても、ムキになって争う事をせず、相手の意見に対して冷静に判断してみることです。
相手のことが嫌いなときは、こちらも感情的になりがちですが、そのようなときは深呼吸して、脳に酸素を送り頭を冷やすと良いでしょう。
そうすることで自分の心が冷静になり、落ち着いた考えが出来るようになります。
また冷静な判断ができることにより、失敗をする可能性も低くなるでしょう。