なにも不自由なく暮らしている人は不幸です
不自由のない人生とはどんな人生か?
ほとんどの人は何も問題なく、楽しく生きていきたいと思っています。出来ることなら自分の人生は波風を立てること無く、無事に過ごして行きたいと考えています。
できるなら住む家にも不自由なく、食べるものにも不自由なく、着るものにも不自由なく、お金にも不自由すること無く、暮らしていきたいと考えています。
しかし、そのような人生が果たして素晴らしいのかといえば、残念ながらそのような人生は不幸であると言えます。
なぜかというと、そのように不自由なく生きている人生とは、なんの価値もないからです。
なにも不自由がない人生とは、言いかえれば満たされた人生です。人間は満足すると、そこから先へは進めないという習性があります。
「えっ、満足すればそれでいいではないか」と思われる方もおられるでしょう。「何不自由なく安定した人生なら最高だ」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
それでは、人が満足して立ち止まってしまうと、なぜ不幸なのか？波風のない安定した人生が、なぜ不幸なのかお話しましょう。
人生に満足すると先へ進めなくなる
たとえば、ごく普通に生活している人がいます。お金に困っているわけでもないが、お金が有り余っているわけでもない、平均的な中流家庭の人です。
その人がある日、ドリームジャンボ宝くじを買いました。そして、なんとその宝くじが１等前後賞合わせて７億円当たりました。その人は驚きましたが「これで自分の人生は変わる」と喜び、７億円を手にしたのです。
それからその人は、お金に不自由することがないので働いているのがバカらしくなり、仕事をやめて毎日お金を好きなだけ使いました。７億円という金額は、ぜいたくしなければ人が一生暮らしていけるお金です。
しかし、その人は現在の生活に満足して、働くこともせずお金を消費することばかりしていました。そのうち金銭感覚がマヒしてしまい、気づいた時には７億円すべてが消えていました。
これはただの物語ではなく、ほとんどの宝くじ高額当選者がたどる人生です。
中には財産が無くなるだけでなく、借金が何億円も出来て自己破産してしまった人や、事件に巻き込まれた人もいます。宝くじの高額当選者はほとんど不幸な人生を送っているのが事実です。
「そんなことはない。宝くじの高額当選者は幸せになっているはずだ」と思っている人もいるでしょう。
しかし、そのような事実はあまり公表されていないだけです。なぜかというと、公表すると宝くじが売れなくなってしまうからです。信じられない人は自分で調べてみるとよいでしょう。
このような話は極端な例ですが、人は現状に満足したままでいると、進歩することをやめてしまいます。さらには進歩どころか衰退の道を歩いて行くのです。
もうひとつわかりやすい例をあげると、もし、日本人が江戸時代の生活に不自由を感じることなく暮らしていたら、今の便利で豊かな生活は手に入らなかったのです。
当時の江戸時代の人々が不自由を感じ、このままではいけないと明治維新が起こり、進化の道を歩んだから今の日本があるのです。
不自由があるから進歩向上する
このように人は、なにも不自由なく満足に暮らしていると、成長というものがありません。
「べつに成長したくない」という人はそれでも構いませんが、成長した先にある、さらなる幸せも手にすることは出来ません。
さきほど例に出した日本の歴史とおなじです。江戸時代のままの生活がいいか、進歩向上した先にある今の日本がいいか、あなたならどちらが良いですか？
あなたがもし、今の生活に不自由を感じ、満足していないならば幸せです。なぜなら不自由や不満をバネにして、あなたの努力しだいで進歩向上する可能性があるからです。
進歩向上するということは、あなたの人生が今よりもっと素晴らしくなり、幸せを手にすることができるということです。
そして、その素晴らしい人生のカギは、あなた自身が握っているのです。