楽して価値あるものは得られない
物事には原因があって結果がある
人はだれでも楽をしたいと考えます。学校の勉強でもそうです。
あなたは「なるべく楽をしてテストで良い点を取りたい」「なるべく楽な勉強法で偏差値の高い学校に合格したい」などと考えたことはないですか?
また、仕事をしているほとんどの人は「なるべく楽をして稼げる仕事はないか」「できるだけ楽して仕事をしたい」「しんどい仕事はしたくない」など、だれでも考えることだと思います。
しかし、現実は楽をすれば楽をしたなりの結果になり、努力すれば努力したなりの結果になります。
これはなぜそのような結果になるのかというと、この世界は“原因と結果の法則”で動いているからです。
物理学と同じで、この世界で起こるあらゆる事象(現象や出来事のこと)は、すべて原因と結果の法則が適用されます。
わかりやすく言うと、すべての結果はそれに対する原因があり、原因のない結果はありえないということです。
これは普段から身の回りで起きる出来事を、注意深く観察しているとよくわかります。
たとえば以前、私が車を運転していた時、制限速度を大きく超えて追い越していった車がありました。
「あの車は、いつか事故を起こすだろうな」と考えながら走っていると、カーブの先で横転している車がありました。その車はまさしく先ほど私の車を追い越していった車だったのです。
この場合なぜ横転事故を起こしたかというと、原因はもちろんスピードの出し過ぎです。
この例は原因と結果がわかりやすいですが、中には原因と結果のわかりにくい事象もあります。
というのは、原因を作ってすぐに結果が現れるものばかりではないからです。
多くの場合、原因を作ってから時間がたってから、結果が現れるからです。この場合の因果関係はわかりづらくなります。
価値あるものは努力なしでは得られない
このように物事には「原因と結果の法則がある」ということです。この法則を理解して人生を歩くのと、理解せずに行き当たりばったりで人生を歩くのとでは、まったく人生が変わってくるのです。
価値あるものを手にしようと思えば、それなりの原因を作らなければ手に入らないということです。それなりの原因とは、それに見合う努力や苦労ということになります。
ですから「偏差値の高い学校へ入学したい」と考えるなら、それなりの勉強と努力が必要になります。
もし楽して「偏差値の高い学校へ入学できる」のなら、だれでも入学しています。
「今よりもっと給料を増やしたい」と考えるのなら、他の人の何倍もの努力が必要になります。
ここで言う何倍もの努力とは、人の何倍もの時間を働くのではなく、人の何倍も頭を使って知恵を出すということです。
また“原因と結果の法則”は、ある原因に対してはそれ相応の結果が起きるので、原因と結果は公平が保たれていることになります。
価値の高いものを手に入れたいならば、大きな努力をすれば良いことになります。裏を返せば、楽なことをすれば価値の低いものしか手に入らないことになります。
もしあなたが、この法則を正しく理解して実践することができれば、まちがいなく価値ある人生を歩むことができます。