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リンゲルマン効果を人間関係でどのように活かすか?

なぜ授業中に眠たくなるのか?

あなたは「赤信号、みんなで渡れば恐くない」という言葉を聞いたことがありませんか?

 

これは赤信号で通行すれば“道路交通法違反”という立派な法律違反になりますが、このような法律違反でも大勢の人間が行えば、誰にもとがめられないということです

 

日本人の場合は子供の頃から「赤信号ではわたってはいけない」という教育がされているので、大人になっても赤信号で渡る人は少ないです。

 

しかし海外のある国では「車が来ていなければ赤信号でも渡って良い」と常識化されているため、その国では大勢の人が赤信号でも堂々と渡っている姿を見かけます。

 

このような国では「赤信号でも、みんなが渡っているから自分も渡っていいだろう」という考えで、当たり前のように交通違反を行っています。

 

また、人間は一人対一人の場合では緊張感を保持することができます。たとえば学校や塾において先生一人と生徒一人の場合、授業中に眠る生徒はほとんどいないと思います。

 

しかし、先生一人に対して生徒が30人の場合では生徒の緊張感が緩み、生徒の中で何人かは眠たくなる人が出てきます。

 

このように人間は一人の時に比べて、人数が多くなればなるほど責任感や緊張感が緩み、個人が発揮する力が低下していきます。

 

このような人間の心理状態を心理学では“リンゲルマン効果”と言います。

 

リンゲルマン効果で良好な人間関係を築く

今から100年ほど前に、ドイツのマクシミリアン・リンゲルマンという心理学者が、綱引きの実験を行い、次のような実験結果が出ました。

 

人は1人で綱引きをした時には100パーセントの力で引き合いますが、2人で引いた時には93パーセント、3人で引いた時には85パーセント、8人で引いた時には49パーセントまで、一人あたりの力が減少したという実験結果が出ています。

 

この実験結果から言えることは、人間というものは一人ひとりの時は自分に対する責任感を強く発揮しますが、人数が多くなればなるほど自分に対する責任感が減少していくということです。

 

個人プレーの時は個人の力をフルに発揮することができますが、集団で何かを行うときは個人の力が減少するということを知識として知っておかなければいけません。

 

ところで“リンゲルマン効果”を人間関係に活用するとすれば、一体どのような効果を期待すればいいのでしょうか?

 

人間は個人の時には100パーセントの力を発揮するということは、人は一対一で会っているときは感情面でも精神面でも、その人が持っている本質的なものを100パーセント出している可能性があります。

 

人は大勢の中にいると、ひとりひとりの個性が分かりにくくなりますが、一対一で会話することで本来の姿を知ることができます。

 

ですから、ある人間の真の姿を知ろうとするならば、その人と一対一で会って話をしたり、相談や悩みを聞いてあげることです。

 

集団の中にいた時の人格と、個人でいる時の人格とは、また違った一面を見ることができるでしょう。

 

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