悪魔は存在するのか?
悪魔とは何か?
悪魔とは「悪の実行が目的の存在」です。
では「悪」とは具体的に何かというと「人を苦しめること」「人を悲しませること」「人を傷つけること」など人にとって有害なことです。つまり悪魔とは「人間を苦しめることが目的の存在」なのです。
このように人にとって有害で不利益なことをもたらす「悪魔」というものが本当に存在するのでしょうか?
永遠に悪なるもので善のかけらもないものが、この世界に存在するのでしょうか?
結論を言いますと「悪魔」はこの世界には存在しません。
「悪魔」とは想像上の存在であり、100パーセント実在しないと断言できます。
なぜかというと、もし悪魔がこの世に存在するならば、その悪魔は一体誰が作ったのでしょうか?「悪魔」が存在するということは、その「悪魔」を作った存在があるということです。
第一章でもお話したとおり、この宇宙はある知的意識体(創造主)によって創造されました。その宇宙を創造した創造主が、自ら創造したものを破滅に向かわせる「悪魔」を創造するわけがないのです。
例えていうと、自分の国を故意に破滅へと向かわせる指導者がいないのと同じことです。この地球上に存在するいかなる国であっても、その国は発展したいと願っているものです。
もし仮に、この宇宙や地球などの森羅万象を創造した存在(創造主)が悪魔を創造したとしたら、この世界は悪と混乱の支配する世の中になり、破滅に向かっているでしょう。
なぜなら悪魔は人間を苦しめることが目的だからです。
しかしこの世の中を見渡す限り、世界は進歩向上の道を歩み続けています。もし悪魔が存在するならば世界は進歩向上することなく、破滅の道を歩いていることでしょう。
つまり「悪魔」とは実在しているものではなく、人間が作り上げた想像上の存在であり「悪の象徴」と言えるものです。
「悪魔」をたとえていうなら「無知」です
では「悪魔」が実在しないのなら、なぜ世の中には残忍で残虐な犯罪や戦争が存在するのでしょうか?これらの犯罪は人を傷つけ、人を苦しめ、人を悲しませます。
「悪魔がいないのなら、この世の中には犯罪や暴力や戦争など起こるわけがないではないか」だれでもこのように思うはずです。
しかし実は、犯罪や暴力や戦争は「悪魔」が存在しているから発生しているのではなく、このような犯罪や人を苦しめたりする根本的な理由は「無知」から発生しているのです。
なにが「無知」かというと、何が善で、何が悪かという「善と悪」の判断基準を正しく理解できていないことが「無知」なのです。
たとえば、なぜ戦争が起こるかというと、お互いが自分の国の利益のことしか考えていないからです。ひとことで言うと「自己中心的」な考えが戦争へと向かわせるのです。
もし相手の国と、自分の国の立場を置き換えて考えることが出来るならば、戦争という悪は起こらないでしょう。
人間は最初から「悪いこと」を実行しようとして行動するのではなく、自己中心的な思いから行動してしまい、結果的に「悪いこと」をしてしまうのです。
そのためにも正しい知識を学び「無知」から脱出することが大切です。
もし人間が「自己中心的」な考えを改めて「利他的」な考えが出来るように進歩向上するならば、「悪」や「悪魔」という概念はこの世界から消えていくことでしょう。