なぜ悪は無くならないのか?
意識が変わらないと結果も変わりません
残念なことに現在でも犯罪や社会悪(貧困や差別など)は無くならず、人間を苦しめています。では、この先もずっとこのような悪は無くならないのでしょうか。
結論を言いますと、将来的に悪が完全になくなることはないでしょう。悪が現在よりも減ることはあってもゼロにはなりません。
なぜかというと人間には自由意志というものがあり、その自由意志を行使するのは自分自身だからです。人間はロボットのように善のプログラムを忠実に再現出来るものではありません。
ですから自由意志を行使できる人間の意識が変わらない限り「悪」というものは無くならないのです。個人が「悪」という失敗に気づいて意識が変わらないと「悪」という結果をくり返してしまうのです。
この世界には完全に善だけしか行わない完璧な人間は存在しません。人間は必ず何らかの悪(失敗)を経験しており、何らかの欠点があるものです。
逆に言うと、もし人間が善だけを行って、悪(失敗)を行わないようにできているならば、存在価値がありません。最初から完璧な人間がいるとしたら、進歩向上する意味がないので存在している意味も無いからです。
人間は進歩向上して喜びを感じるために存在しているのですが、困難や苦しみが無ければ喜びを感じることもできなくなってしまいます。
「反面教師」という言葉がありますが、「悪」が存在することによって人は「悪いことをしてはいけない」と学び、「善」が存在することによって人は「善の大切さ」を学びます。
人間の進化の過程で悪も必要な時があります
この世界には相反するものが存在することによって、お互いの長所と短所が学べるのです。そして、長所と短所を学ぶことにより進歩向上出来るのです。
私たちの住む世界を見渡してみてください。さまざまなところに相反するものが存在しています。
たとえば昼と夜がありますが、昼と夜を経験して初めて明るいと暗いがわかります。もし世界が昼だけならば夜の闇は理解できないでしょう。
また夏と冬という季節がありますが、夏の暑さと冬の寒さを経験して初めて、それぞれの長所と短所が理解できるのです。
他にもまだたくさんありますが、この世界には表と裏、プラスとマイナス、陰と陽、などの“相反するもの”が無数に存在します。
このように“相反するもの”を体験することによって多くのことを学び、人は進歩向上して行くのです。このことから、人が進歩向上して行く上で善と悪も必要であると言えます。
現在の地球のレベルを見てみると、まだまだ悪の試練は続きそうです。しかしながらこの地球上から無知が次第になくなり、人類が進歩向上するに伴い「悪」は少しづつ減っていくことは確かです。